2011年08月14日
『たゆとう』

『たゆとう』
すぃ――― ……。
音もなく彼女が通り過ぎた。
*
――― とぷんっ
明るい天上から深い水底へ
私の背後から視線の先へ
何度も、何度も、通り過ぎる。
呼吸できないはずの水の中で、どこよりも穏やかな息をつぐ。
彼女が巡る度、酸素が水に溶け、
私が二酸化炭素を吐き出すのだ。
どこよりも やさしく
Posted by みやもろりん at 10:44│Comments(0)
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